犬の生理(ヒート)中のお散歩どうしていますか?
- 生理が終わるまで絶対に散歩に行かない派?
- 出血がひどくなければ散歩に行く派?
- 他の犬と合わないように時間に工夫する派?
- パンツをはかせていればOKだと思っている派?
この4つのうちのどれかには当てはまるでしょうが、本当はどうしたらいいか迷っている方もいるはずです。
我が家は基本、ヒート中は散歩は中止派!
でも、犬達が若かったころは他の犬と合わないように時間に工夫する派でした。
なぜ、考え方を変えたのか今回は書いてみました。
犬の生理(ヒート)はいつからいつまで注意しないといけないのか?
犬の生理は人の生理とは大きく異なります。
お散歩中に雄犬にしつこく匂いを嗅がれて、「エッチな犬だね~」なんて苦笑いしている雌犬の飼い主さんをたま~に見かけることがあります。
匂いをしつこく嗅いでいる雄犬がまるで悪者のように言われてしまっては、雄犬の飼い主さんは困ってしまうはずです。
は雄犬の飼い主さんに側からみれば、「ヒート中に散歩させるなよ!!」と言いたくなる状況でしょう。
では、雌犬の飼い主さんはどのくらいの期間、犬の散歩に注意しないといけないのでしょうか?
雌犬の生理の周期と期間について
期間 | 体の変化と注意点 | |
発情前期 | 7~10日間 | 発情期前の準備期間。 排尿回数の増加、マーキングをする、落ち着きがなくなるなどの行動の変化も見られる。 外陰部の腫大・血が混じった分泌液が排出されるようになる。 雄を許容しないが、分泌液や尿に含まれるフェロモンの匂いに雄が惹きつけられる。 |
発情期 | 8~13日間 | この時期がいわゆるヒート時期で、交配適期になる。 外陰部が軟化し、分泌液中の血液の量が減少、出血の色が薄くなってくる。 発情期に入り2~3日目に卵胞が成熟排卵すると雄犬を惹きつけ許容する。 |
発情後期 | 10~15日間 | 外部的発情兆候は残存するが、雄犬を受け入れなくなる。 分泌液中の血液の混入はなくなる |
休止期 | 3~6か月間 | 発情後期がすぎ、次の発情前期までの間 |
犬は出血が止まれば生理(ヒート)が終わったわけではない!
出血や外陰部が腫れてくると生理が来たことが飼い主側にも簡単にわかるものです。
しかし、犬種や犬の年齢によっては、外陰部があまり腫れていない、出血がわからない状態でも発情前期に入っていることがあります。
- 普段よりもオシッコの回数が増えた
- マーキングのようなオシッコをする
- イライラして落ち着きがなくなる
- 食欲が増す
- 雄犬が近づいてくる、しつこく匂いをかぐ
などの様子が見られる場合は、ヒートの前かも?と注意をしておく必要があります。
また交配可能時期に出血が止まってしまう犬もいるため、出血していない=生理が終わったと勘違いしてしまう飼い主さんもいます。
妊娠・出産を希望していない飼い主さんは、出血がなくなったからと安心してしまうのは早いので十分注意しておく必要があります。
老犬になって生理が終わった!と勘違いしていませんか?
老犬になると「うちの犬、閉経がきたみたい」と話す飼い主さんもいますが、犬には人間のように閉経はありません。
一生涯発情期があるため、高齢になっても妊娠する可能性はあります。
若い時よりも出血の量が減り、排卵の回数が減ることで生理周期が長くなったりすることで閉経したように感じるのです。
このような場合、飼い主さんが愛犬の生理を見落としている可能性があります。
我が家の中で唯一避妊手術をしていないトイプーの花は、16歳になった今でもしっかりヒートはあります。
避妊手術をしていない犬の飼い主さんは一生涯注意が必要です。
犬の生理・発情期中のお散歩のマナー
犬は発情前期から出血が始まり、発情期までの間、尿や分泌物にフェロモンをだし雄犬を惹きつけます。
発情前期はフェロモンを振りまいているとはいえ、雄犬を受け入れようとはしません。
では、交配を雌犬が拒むからといって散歩を普通にしてもOKなのでしょうか?
答えはNO!です。
雌犬のフェロモンは2キロ先にいる雄犬でも察知することができ、外飼いの雄犬が雌のフェロモンに惹きつけられ、鎖をひきちぎって家から脱走してしまうこともあります。
また、散歩中に突然飼い主の元から走り去り、雌犬に向かって走り出し交尾をしようとして大騒ぎになることもあります。
雄犬は発情期の雌犬に出会わなければ発情することはないため、雄犬の飼い主さんからすれば非常に困った問題でもあります。
また、去勢済みの雄犬でも、一度でも交配させたことがある、発情期の雌犬の匂いを覚えている場合は、ヒート中の雌犬の匂いを敏感に察知します。
避妊手術をしないのであれば、生理中の散歩のマナーだけはしっかり守っておきましょう。
1・発情前期から散歩にはいかない
犬によっては散歩をしないとストレスを溜めやすい、排泄は外でしかできないなどの問題もあり、難しいご家庭もあうかもしれません。
ただし、発情期中に他の犬からしつこく匂いを嗅がれることがストレスになっている雌犬なら、思い切って散歩を中止してしまうほうが良いでしょう。
2・散歩のコースや時間を変える
いつものコースで去勢が済んでいない雄犬が住んでいたり、散歩で出会ったりするのであれば、
- ほかの犬と会わない時間に散歩を済ませる
- 雄犬が済んでいる家の近くを散歩コースから外す
このようなマナーは必要です。
4・犬が集まる場所には出かけない
病気やケガなど、どうしても動物病院などに行く必要がある場合を除いては、多くの犬が集まる場所へヒート中の犬を連れて行くのは避けてください。
出血が少量になったからとマナーパンツをはかせてお出かけされる方をときどき見かけます。
フェロモンに惹きつけられる近寄ってくる雄犬に対し、雄犬が去勢していないから悪いんだ!と開き直る飼い主さんも中にはいますが、これは完全にマナー違反です。
散歩コースを変えるだけでは雄犬の興奮が収まらない
トイプー花が若かったころ、発情期が始まると道路2本向こう側のビーグル犬が興奮して遠吠えをはじめる問題が発生しました。
散歩コースを変えても、自宅から出たとたんビーグルの遠吠えが聞こえるほど、興奮状態がひどく非常に気まずい思いをしたことがあります。
花を一歩も外に出さないことで遠吠えはどうにか収まり、これ以降、我が家では発情前期からヒート中までの期間は散歩はすべて中止にしています。
マナーパンツを履かせていれば交配できないって本当?
私も以前小さなワンちゃんのお店をしていました。
入店時にはヒート中のワンちゃんはお断りしているものの、お客様の中には
「出血が止まったから大丈夫!」
「もう生理も終わりがけだし、マナーパンツを履いているから雄犬に襲われても大丈夫!」
などと、大変な自信をもって入店される方もお見えでした。
では、このような状況は本当に安全なのでしょうか?
これも答えはNO!です。
雌犬のフェロモンに惹きつけられた雄犬の行動は、飼い主を驚かせることだらけです。
飼い主の呼ぶ声も耳に入りません。
散歩中に素敵な匂いの雌犬に心奪われ、勢いよくダッシュをはじめた犬が、飼い主を引っ張るように走っていることもあります。
そしてマナーパンツを食い破ってしまう雄犬もいます。
少しの時間なら大丈夫!とか、門がしまっている庭先ならだしていてもOK!とか、マナーパンツを履かせているから交配はできなはず!とか、思ってはいけません。
我が家の白トイプーミルクは、花が発情期にハウスの扉を器用に開け、花のマナーパンツを食い破り交尾した雄犬です。
発情期の柴犬の家に、雌犬の匂いに引き寄せられたお隣の家の黒ラブが柵を壊して侵入し、産まれたのがミックス犬の大吉です。
発情期の雌犬の匂いは雄犬にとっては魅力的すぎる香りなのです。
避妊をしないのであれば、生理中お出かけや散歩をさける、またはマナーを守ることは飼い主としてとても大切なことです。
また、発情期の犬は普段よりも神経質になることもあ多いため、ほかの犬との接触でイライラすることも多くなってきます。
犬がストレスを溜めないためにも、発情期の過ごし方には注意が必要です。