老犬の介護生活が本格的に始まったのは一年前
夜鳴き・徘徊・痴ほう・寝たきり
大吉が虹の橋を渡った後、ほんのしばらくの間だけ穏やかな時間が戻ってきましたが、多頭飼いの我が家は今も老犬の介護や世話に追われています。
毎日続く寝不足と、数時間しか外出が許されない老犬に時間を振り回されていますが、それなりに犬達との生活を楽しんでいます。
さて、この数年、我が家ほど沢山の犬達と暮らす家族は珍しいものの、2~3匹の多頭飼い生活を楽しんでいる家庭は増えました。
1匹よりも2匹、犬が増えれば大変なことも増えますが、それ以上に楽しみも増えるものです。
でも、その犬達が老いて体が不自由になり、聞き分けがなくなってしまったら・・・
多頭飼いの生活だからこそ、老犬の介護問題に長い時間悩むことがあるのです。
犬の多頭飼い生活。犬達の年齢差はどのくらいですか?
犬と暮らしだして、もう一匹新しい家族が増えるといいな~と考えるのはどんな時ですか?
- 犬の魅力に取りつかれてしまったから
- 先住犬に犬の仲間を作ってあげたかった
- 自宅で赤ちゃんを産ませてみたかった
なかには先住犬と自分の相性が合わないから、新しい犬との出会いを求める飼い主さんもいますが、多くのかたは上記のような理由で多頭飼いを決心することと思います。
では、上記のような理由で新しい家族を迎えるときには、犬達の年齢差はどのくらいでしょうか?
先住犬が10歳近くなり、若い犬から元気をもらうためにと新しい家族を迎えるか家庭もありますが、1~2歳差から、新しい家族と元気よく遊べる5歳差くらいが一番多いようです。
犬同士むちゃくちゃ相性が悪くなければ、それなりに犬社会を楽しんで暮らしてくれます。
そんな犬達の姿を見ていると「やっぱり思い切って多頭飼いしてよかったわ~♪」なんて思うものです。
多頭飼いでは老犬介護が同時になることも考えておく
我が家も次々と新しい家族を迎え、経済面やしつけなどの問題で犬達に振り回されましたが、それでも6匹の犬達との暮らしは楽しいものでした。
でも、どんどんと年老いていく犬達の世話が始まると、楽しいことばかりではなくなり、犬達が若い時よりも時間も手間もお金もかかるようになってきます。
犬の年齢が近ければ近いほど、老犬の介護生活が同時に始まってしまう可能性は高くなります。
そして、老犬の介護生活はいつ終わるか誰にもわかりません。
我が家の大吉のように本格的な介護生活が半年で終わるかもしれませんし、2年、3年と続くかもしれません。
一匹を看取った後、また次の犬の介護が始まるかもしれません。
もしかしたら、同時に数匹の犬の介護をしなくてはいけないかもしれません。
多頭飼いでは、つぎつぎと始まる老犬の介護生活を覚悟しておかないといけません。
犬との暮らしは楽しいことばかりでは終われない
自分は犬達の介護を最後まで泣き言を言わずに頑張れるわ!!
そう、だれでも思うものです。
私もそう思っていました。
家族全員の力を借りて、最後の時まで愛犬を穏やかな気持ちで世話をすることができると思っていました。
でも、実際は鳴いて暴れる犬に背を向け知らんぷりをしたこともあります。
深夜、鳴いて暴れ、徘徊する犬を抑えるのに必死になり、体中が青あざになってしまったこともありました。
そんな生活が数日続くと心のどこかで、穏やかな表情をしているうちに、眠るように逝ってくれたらと願ったこともあります。
自力で排泄できない、寝返りをうつこともできなくなったのに、生きるために必死に食べる姿に恐怖を感じたこともあります。
大切な愛犬の介護を苦痛に思うなんて、飼い主として失格と言われるかもしれません。
でも、長い時間体が弱っていく犬の世話を続けるのは見ているだけで辛くなることがあるのです。
それが多頭飼いの生活では、このつらい気持ちを何度も体験しなくてはいけない可能性が大きいのです。
もしも、今から多頭飼いの生活を始めようとするのなら、老犬の介護まで考えておいてください。