あの世に旅立つ数時間前まで、名前を呼んで足をさすってあげると、小さく小さく尻尾を振っていました。
トイプー風花が横で吠えると瞼をピクピクさせていました。
そして、だんだんと母ちゃんの声にも反応しなくなり、呼吸がゆっくりと浅くなり、す~と眠るように逝ってしまいました。
老犬「大吉」は穏やかな表情のまま逝きました
今日の明け方、15歳の大吉が息を引き取りました。
大吉が息を引き取った後、目や口の周りをきれいに拭き、失禁対策に着けていたマナーベルトをはずしました。
マナーベルトの中のトイレシーツに吸収しきれなかった「おしっこ」は、二重にしてあったタオルパットをもベタベタになるほどの量でした。
数日間、水分は口を湿らせるほどしか摂っていなかったのに、最期の時には、体の水分を全部出すのでしょうか?
沢山のおしっこをし、濡れた体もキレイにふき、新しいタオルにくるんだ大吉の顔は、とても穏やかでした。
7月の初旬まで、認知症のため表情が険しくなることもあった大吉
でも寝たきりになったころから、まるで子犬のように甘えるようになった大吉は、そのまま優しい顔をして旅立ってくれました。
大吉が旅立ちトイプードル5匹が落ち着きません
朝6時30分、トイプードル5匹が一斉にケージから出てきます。
タオルにくるまれた大吉の様子が違うことに気が付いた5匹
ミルク・花はちょっとだけ顔をのぞかせて知らんぷりして通り過ぎるのですが、何度も何度も大吉の顔を覗きにやってきます。
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毎日、大吉の口や目の周りを綺麗に舐めていた小雪は、今朝は一度も大吉を舐めはせず、不安そうな表情でウロウロしていました。
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風花は眠っている大吉を覗いては、思い出したように、まるで添い寝をするかのように横になっていました。
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空はいつもと違う大吉の様子に怖くなったのでしょう。
母ちゃんやばあちゃんを吠えて呼び、母ちゃん達の横でお座りをしてクンクンと鳴いていました。
大吉がいつもいた場所がカラッポになりました。
大吉が旅立ち、いつもいた場所がカラッポになってしまいました。
消臭剤を使って消していた大吉の匂いは、あっという間に消えてしまいました。
大吉の匂いを頼って、トイレの場所や水飲み場に移動していた目の見えない花は、大吉がいなくなり、トイレも大好きなクッションの場所も探せません。
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大吉が大好きだった小雪は、世話をしてあげる相手がいなくなり、ぼ~とカラッポになってしまった場所を見つめています。
そして母ちゃんとばあちゃんは、老犬の介護から解放され、体に力が入らなくなってしまい、ゴロゴロと横になっています。
最期のお別れ?玄関の扉がガタンと音をたてました。
今日の午後3時過ぎに玄関のドアが大きくガタンと音をたてました。
しっかりとしまっていたドアが大きな音を立て、お客さんがドアを開けたかと思い玄関に出てみましたが誰もいません。
もしかしたら、大吉が最後のお別れに、家のドアを開けてきたのではないかと、ふと思ったのです。
寝たきりになってしまった大吉が、あの世に旅立つことで自由に動き回れるのなら、それはそれで幸せな事だと家族が思えるほど、大吉の最後は穏やかな一日でした