犬ゴハン豆知識

ドッグフードを子犬用から成犬用に切り替えるのはいつから?

2025年5月3日

子犬の時の栄養状態は犬の一生涯の健康を左右する大切な問題です。

子犬が成犬になるまで小型犬なら1年、中型犬~大型犬なら1年半から2年

体が急激に成長する子犬期に必要なエネルギー量は成犬の1.2倍~2倍

あっという間に過ぎてしまうコロコロとした子犬期

この時期の栄養不足は体の成長を妨げるだけではなく、将来の身体の不調などを招くリスクが高くなる恐れがあります。

子犬の健康を守り、元気で長生きしてもらうためのドッグフード選びは、家族が一番最初にしてあげることができるプレゼントです。

でも、この大切な時期に成犬用ドッグフードへの切り替えをしてしまう家族も実際にはいます。

どうしてこんな可哀そうなことがおきてしまうのでしょうか?

成犬用ドッグフードへ早く切り替えさせるとんでもない理由

ドッグフードを購入しにいらしたお客様の中で、一番早く成犬用ドッグフードに切り替えられたのは、4か月のワンちゃんと暮らすご家族でした。

どうして子犬なのに成犬用のドッグフードに切り替えることにしたのか聞くと、ブリーダーさんから小型犬を大きくしないためと言われたからだそうです。

実はこの飼い主さん以外にも、5~6カ月の子犬に成犬用のドッグフードを探しに来店された飼い主さんの中に同じ話を聞くことがありました。

理由として

  • トイプードルは大人になるのが早い
  • 給与量に書かれている月齢までパピー用を与えると体が大きくなりすぎる。
  • 肥満防止にもなるので生後○月までには切り替えてくださいね

ワンちゃんを家族に迎えるとき説明されたことを忠実に守って、犬の成長に問題が起きてしまったご家族もいらっしゃいました。

成犬用ドッグフードでは子犬には栄養が足りなかった

成犬になってもは2キロ~2.5キロくらいの大きさにしかなりませんよと説明を受け、トイプードルを家族に迎えた家族ですが生後5か月ですでに2.5キロ

慌てて成犬用ドッグフードに切り替え、それでも体重が増えるので量も減らした飼い主さんもいました。

犬の体重は2.8キロで止まったものの、目だけぎょろぎょろとし、毛並みはガサガサ、後ろ足も細いままで元気がありません。

さすがにおかしいと感じた飼い主さんが動物病院で診てもらったところ「栄養が足りていない」と言われ、ドッグフードの見直しをすることになりました。

犬が元気に生きていくためにも子犬時代の栄養不足は避けたいものです

小さな体理想のあまりに食べさせることをセーブする飼い主さんも実はいらっしゃいます

売る側や飼い主側の勝手な都合で骨格の大きさをセーブすることないようしてください

成犬用ドッグフードの切り替えは生後何か月から始めるのがいいの?

子犬・パピー用のドッグフードは成犬用のドッグフードと比べ、消化吸収が良く栄養価が高く作られています。

そのため、骨格の成長が止まり体にしっかりと脂肪や筋肉がついた後も子犬用のドッグフードを与え続けると、肥満の原因となってしまいます。

犬種によって成犬になるタイミングが違うため、それぞれにあったタイミングでフードの切り替えが必要です。

成犬用ドッグフードへの切り替えの目安としては

  • 成長が止まってきたと感じた時
  • 成犬になる月齢になったとき

ドッグフード切り替え月齢

超小型犬・・・約8~9か月

中型犬・・・約12ヵ月

大型犬・・・約18ヵ月

※避妊・去勢術後には太りやすくなるため、早めに成犬用ドッグフードへの切り替えをすすめられることがありますが、子犬の時期に手術をした場合には、太ってなければパピー用を継続して与えても問題はありません。

我が家は中型犬は1歳から、トイプードルは10か月~12か月くらいで徐々に成犬用にきりかえました。

成長速度がゆっくり・食が細いワンちゃんの場合には、成犬用ドッグフードへの切り替えは少しゆっくり目でもよいかもしれません。

子犬用から成犬用ドッグフードに切り替える時期は、ちょうど犬の反抗期に重なり「ドッグフードを食べてくれない」といった悩みがあります。

このような悩みを解決するためには、好奇心旺盛でしっかりと食べてくれる時期に全年齢用のドッグフードに切り替えておくのもおすすめです。

オールステージ(全年齢対応)ドッグフードのメリット

ドッグフードの切り替え時におきやすい、お腹が緩くなる、吐くといった心配をする必要がありません。

また、ドッグフードを切り替えると食欲をなくしてしまう子犬の場合にも、全年齢対応のドッグフードは与えやすいでしょう。

タンパク質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラルの5大栄養素がしっかりと配合され、全年齢と記載されているドッグフードであれば、子犬期にもしっかり対応ができます。

月齢や年齢、体型に合った量を食べさせるだけですので、食の変化に敏感なワンコには全年齢用ドッグフードはとっても使い勝手のよいフードだといえます。

オールステージ(全年齢対応)ドッグフードのデメリット

子犬のころよりも餌の量を減らすことが可哀そうで、”つい”多く与えてしまい愛犬を太らせてしまう飼い主さんがたまにいます。

同じドッグフードを続ける際には、犬の成長に合わせて量の調整をしっかりする必要があります。

もう一点、注意が必要なのがタンパク質と脂質の量です。

オールステージでも子犬の月齢にあったものを選ぶ

オールステージ・全年齢対象と表記されているドッグフードの中には、子犬にはタンパク質や脂質の量が不足しているものがあります。

このようなドッグフードでは、子犬が栄養不足となり成長を妨げる原因となってしまうため、細かいことかもしれませんが購入の際はパッケージの裏面までしっかり確認して購入してください。

また。全年齢と書かれていても。じつは生後4か月以降とか生後7か月以降など注意書きがされているものもあります。

子犬の栄養不足を避けるためには、たとえオールステージでも月齢にあったものを選んでください。

まとめ

成犬用ドッグフードを子犬に与えても健康を害することは考えにくいといった意見もありますが、やはり多くのエネルギーや栄養を必要とする子犬時代は、しっかりと子犬用フードを与えたいものです。

反対に子犬用フードを成犬が食べても問題はありませんが、エネルギー過多により肥満に注意が必要になります。

成犬用ドッグフードの切り替え時期は急がない、犬の成長速度に合わせることが大切です。

 

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