我が家はトイプードル5匹+ミックス犬1匹の多頭飼いです。
母ちゃんは、老犬の体調が悪くない限り、夕方の散歩は犬6匹を一人で散歩に連れて歩きます。
散歩の途中で会う大抵の方は、「6匹連れての散歩大変ですね」と言われますが、途中で他のワンちゃんに合わなければ、さほど大変でもないのです。
ただ、一昨年から我が家のボス犬、トイプードル「ミルク」の体が少しずつ弱りだした事で、犬社会のルールが崩れだしたのか?
母ちゃんの命令がビシッと効かない日も出始めています。
多頭飼いの世界、ボス犬は体の大きさだけでは決まらない
我が家のボス犬は白トイプードルのミルクです。
母ちゃんが保護犬だったミルクを引き取った時には、すでにミルクと月齢があまり変わらないミックス犬の大吉が先住犬として、我が家で暮らしていました。
神経質な性格の大吉が、新しく家族になったトイプーのミルクを受け入れてくれるかどうかが心配でしたが、お互いがパピーだったおかげか、すんなりと仲良くなってくれたのです。
しかし、どんなに仲良しでも、オス同士の多頭飼いですから、お互いの順列はつけたがるものです。
柴犬+ラブラドールのミックス犬「大吉」が体の大きさからみても、有利に思えたボス犬争いでした。
ある日、2匹がふとしたことで取っ組み合いになり、ミルクが大吉の上唇を噛んだことで、我が家のボス犬はミルクに決まったのです。
その後、1~2回、大吉が反撃を試みたのですが、ミルクのすばしこい動きには勝てなく、またも上唇を噛まれ出血。
それからトイプードルの花・小雪・風花が増えましたが、10数年、ずっとボスの座にいたミルクが、犬社会のボスとして頑張ってくれていたのです。
ボス犬ミルクのおかげで平和だった犬社会
他の犬達が母ちゃんの命令を聞かない時は、さっと他の犬達を叱ってくれていました。
いつも家の中で一番見晴らしのいい場所に座り、犬同士が遊びから争いに変わろうとすれば、さっといって間に入り込み、喧嘩を止めてくれました。
なかなか母ちゃんの指示を聞こうとしない犬に向かって、短くても的確に威嚇をしてくれることで、母ちゃんの言うことを聞ける犬にしてくれたのもミルクです。
おかげで、母ちゃんは犬達の細かい事を気にせず、しつけも手を抜いていました。
それでも何となくまとまりがあったのも、ミルクが我が家で犬社会をしっかりと、まとめていてくれたからなのです。
老犬になり体が弱りだしたら居場所がなくなった
そんなミルクも老犬になり体調が悪い日も多くなりました。
ミルクと大の仲良しだったトイプードルの風花でさえ、最近はミルクが風花の匂いの確認をするだけで、唸り声をだし、ミルクを追い払うようになりました。
ミルクが母ちゃんの横に来て眠ろうとすると、以前なら他のワンコ達はさっとどいて、場所を空けていたものですが、最近では威嚇吠えをしてミルクを追い払います。
いつもミルクの指定場所だったソファに乗ろうとした瞬間、黒トイプードル空が前足でミルクの頭を叩き、追い払ってしまいました
トイプードルのミルクが弱っても世代交代が進まないわけ
ボス犬として犬社会をまとめ上げてきたミルクですが、すっかり気が弱くなってしまいました。
尻尾をぐっとお腹に入り込むほど下げて、背中を丸めて歩く姿に、昔の凛としたボス犬ミルクの面影はありません。
なのに、なぜ次のボスの座を狙っている黒トイプー空と、世代交代が完了しないのか?
それは、時々ミルクが呼吸をぜーぜーしながらでも、他のワンコ達に威嚇吠えをすることがあるからです。
いい気になって走り回る黒プー空に対し、向かって行くミルク。
その姿は、「若い者にはまだ任せられん!!」と言っているかのようです。
ボス犬は強いだけではなれない
次のボス犬の座を狙う黒トイプーの空には、他の犬達をまとめ上げるほどの力も心もまったくありません。
もし、ミルクがボスの座から完全に退いたら、我が家の犬社会はまとまりのないものになりそうです。