子犬時代のトイプードルの甘噛みを「うっかり」許してしまって、噛み癖が直らなくって困っていませんか?
大抵の犬は成長すると甘噛みの癖はなくなるものですが、中には気に入らない事があると我慢してしまうトイプードルもいます。
また好奇心旺盛なトイプードルがコード類を噛んで慌ててしまう家族もいます。
家族も犬も怖い思いをしないためには、子犬時代にしっかりと躾をしておきましょう。
子犬が甘噛みをする理由
昔から子犬時代に甘噛みをするのは、気になるものを口の中に入れ、噛むことで気になるものが何なのかを確認作業と言われています。
人間の子供が赤ちゃん時代に、何でも口に入れるのと一緒ですね。
また、歯の生え変わり時期に、歯や歯茎がむずがゆくって硬いもの探して噛むことも甘噛みの理由の一つです。
好奇心や歯のむずがゆさからくる甘噛みなら、時期が来たり、成長期にあった硬さのおもちゃを与えれば、だんだんと治ってくることもあります。
しかし、親や兄弟犬と早く引き離されてしまったことで、犬の社会性を身につけることが出来ていないため、噛む行為に力加減が出来ない子犬の場合は、そのままにしておくのはいけません。
また、甘噛みを許しているうちに飼い主さんより自分が強いと学習してしまったため、甘噛みから本気噛みになってしまう犬もいます。
早い月齢で親や兄弟犬と離されると噛み癖が強くなる理由
人気犬種のトイプードルは、できるだけ早い月齢からお店に置いておきたのでしょう。そのため犬としての社会性を親や兄弟犬達から学ぶ前に引き離されることが多いのです。
親や兄弟犬と遊んでいる最中に、遊びに夢中になって興奮状態になると相手を思いっきり噛んでしまうことがあります。
そんな時に相手が「痛い!」とばかりにキャイーンと鳴けば、パッと口を離します。
それでも離さない時には親や兄弟犬が噛み返してくるため、噛むと相手が痛がる。噛まれると痛いといったことを自然に学習していくのです。
ところが、こういった犬の社会性を身につける前に離されてしまうことで、学習をする機会を失ってしまうのです。
噛み癖を治すためには、飼い主となった家族がトイプードルの子犬に噛むことはいけない事と教えないといけません。
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甘噛みだからと許してしまうことは止めましょう
小型犬に甘噛みされる事にたいし「噛まれてもそんなに痛くないし」許してしまうことはいけません。
飼い主の手をカプカプと噛んでいる子犬に「○○ちゃんダメですよ~」と甘い声を出したり、高い声で「痛い~」「やめて~」なども行けません。
犬にとって飼い主の甘い声や、高い声は子犬にとっては遊んでもらっていると思い、家族の反応を面白がってしまうのです。
そうなると、遊んでほしい、かまってほしい時には人を噛んで自分の方に注意を向けようとしてしまいます。
甘噛みくらいであれば、そんなに痛くないため放置しておくと、どんどんと噛み癖がエスカレートしてしまいます。
子犬の甘噛みを治す方法
子犬の性格によっては、かなり根気がいる躾になりますが、噛み癖がついたまま成犬になってしまい、どうしても一緒に暮らすことが出来なくなってしまった人もいます。
躾を成功させるためには、まず飼い主と犬との立場が反対にならない事が大切です。
ステップ1
犬が手を噛んだら「痛い!」と大きな声でハッキリと言います。そのあと子犬と遊ぶのを止め何も言わず立ち去りましょう。
子犬の前から立ち去る時は姿が見えない場所に移動しましょう。
1分ほどしたら部屋に戻ってください。
暫くは子犬を無視し、知らない顔をしていてください
子犬の様子が落ち着いたのを見て、また遊びを再開しましょう。
これを何度も繰り返すことで、噛むと遊んでくれなくなると覚えます。
ステップ2
子犬に噛んではダメなものと、噛んで良いものを教える
犬が手を噛んだら「ダメ!」と大きな声でハッキリと言います。
子犬が噛むのを止めたら、代わりにおもちゃを咥えさせます。
この時に必ず犬の目をちゃんとみて、怒らず、笑わず、淡々と行動してください。
子犬がおもちゃで遊びだしたら褒めてあげましょう。
このような飼い主の行動で、おもちゃを噛むことは良い事だけで、人を噛むことはダメだと覚えます
ステップ3
歩いている足や、服の裾に噛みつくときには、噛んでる瞬間に「ダメ!」と大きな声でハッキリ言いましょう。
犬が口を離したら、ハウスやサークルの中に入れ、ステップ1のように子犬の前から姿をけし知らない顔をしてください。
子犬がハウスの中で落ち着いたのを見てから出し、噛んでもいいおもちゃで遊んでください。
決して、子犬の前で足やスカート・ズボンの裾を噛まれたからといって、バタバタと動き回らないようにしましょう。子犬にとって、このような人の行動は、一緒に遊んでいると勘違いしてします。
ステップ4
多少乱暴な躾方法になりますが、犬にかまれた瞬間に「ダメ!」とはっきり、そして低い声でいいながら、犬の体を仰向けにし押さえつけてください。
この時も必ず犬の目を見て、本気で怒っている様子を見せる事です。
この方法は、飼い主と犬との立場をはっきりさせるためには効果的ですが、親犬が子犬を叱るときと一緒で、噛まれ瞬間に行動を起こさないといけません。
子犬の歯の生え変わり時期に与えるおもちゃの注意点
歯の生え変わり時期までに噛み癖が直っている犬でも、歯がムズムズし始めるころには、固いものを探して噛むようになります。
この時期におもちゃをいくつもダメにしてしまうため、できるだけ硬いおもちゃを購入される飼い主さんもいます。
しかし、生え変わったばかりの歯や、乳歯の表面は意外と柔らかいため、硬すぎるおもちゃは歯の表面に傷をつけてしまう恐れがあります。
おもちゃを数種類準備しておくことも必要ですが、おもちゃで遊んでいる最中にテンションが上がりすぎてしまっている時は、おもちゃを取り上げ、犬が落ち着いたのを見てから、また遊ばせることも必要です。
甘噛み・噛み癖のまとめ
トイプードルは知能の高さから、しつけがしやすいとペットショップの表示や本に書かれています。
しかし、知能が高いからこそ、自分の我儘が家庭内で許されてしまうと、なかなか立場をひっくり返すのに苦労する犬種ともいえます。
最初に可愛いからといって許してしまうと、なかなか治すことが出来無くなってしまいます。
そのため躾をあきらめてしまう飼い主さんもいますが、犬も家族も安心して一緒に暮らすためには、最後まであきらめない覚悟が必要なのです。