あなたは、災害時に愛犬と一緒に避難できるように対策を立てていますか?
犬と暮らす我が家にとって、もしも大きな災害に襲われたらどうしようよかと考えることが多くなりました。
今から19年前、ミックス犬の大吉と一緒に暮らしだしたころ、災害時のことを考えクレートトレーニングはしっかりしました。
どこかに動物のシェルターに保護されることも考え、ワクチン接種に去勢手術も受けました。
アレルギーのある犬のために、ドッグフードはつねに1か月分を在庫として置いておきます。
でも、犬が高齢になり普通にできていたことができなくなった今、もしもペット同行避難が可能だとしても、避難所での生活は難しいといえます。
災害時にペットと一緒に非難するために必要なこと
そして、老犬との避難所生活がどうして厳しいのか
環境省のガイドラインを読んで感じた、私の感想を書いてみました。
「災害、あなたとペットは大丈夫?」環境省の人とペットの災害対策ガイドライン
環境省は平成30年3月に「人とペットの災害対策ガイドライン」を策定し、全国自治体、関係省庁、関係団体等に周知したところです。
今般、一般飼い主がペットとの災害対策を検討する際の参考とするため、「災害、あなたとペットは大丈夫?人とペットの災害対策ガイドライン<一般飼い主編>」を策定しました。
引用元:環境省
地震や台風、大雨など大きな災害が相次ぐなか、環境省は一般の飼い主向けに災害対策ガイドライン「災害、あなたとペットは大丈夫?」を作成し、9月13日公表。
環境省の「災害、あなたとペットは大丈夫?」の内容を、大まかに書き出しておきます。
詳細については、環境省の「災害、あなたとペットは大丈夫?」を必ず読んでおいてください。
平常時に飼い主が行うべき対策
1・住まいや飼養場所の防災対策
- 飼養場所の安全確認
- ケージなどペットの避難場所の確保
2・ペットのしつけと健康管理(犬の場合)
- 「待て」「オスワリ」などの基本的なしつけ
- ケージの中に入ることを嫌がらないようにする
- 人や他の動物を怖がらないように鳴らしておく
- 決められた場所で排せつができるようにしておく
- 狂犬病や各種ワクチンの接種や、フィラリアなどの寄生虫の駆除
- 避妊去勢手術
3・ペットが行方不明にならないための対策(犬の場合)
- 首輪・鑑札・迷子札・マイクロチップ
4・ペット用品の避難用品や備蓄品の確保
- 少なくとも5日分のペットフードと水
- キャリーバッグやケージ
- 首輪・リード
- トイレ用品
その他
5・ 情報収集と避難訓練
6 ・家族や地域住民との連携
7 ・ペットの一時預け先の確保
災害発生時に飼い主が行うべき行動
1・ペットの同行非難
- リード・首輪をつけ、避難用品を持って避難場所へ向かう
2・避難中のペットの飼養環境確保
- 避難場所のルールに従い、飼い主が責任をもって世話をする
- 車の中にペットだけ残すときは、車内の温度に注意し、十分な飲み水を用意しておく
- 施設に預ける場合には、条件や期間、費用などを確認し、後でトラブルが生じないように覚書などを取り交わしておく
参考サイト:環境省「動物の愛護と適切な管理」
万が一のことを考えて避難所を調べておこう!
最近ではペット同伴で非難される家族も増え、避難所によってはペット受け入れが可能なところもあります。
でも、現実的には数はそう多くはありません。
あったとしても、室内は人間だけ、ペットは別の場所で受け入れ可能といった避難場所もあります。
災害時に慌てないためにも、万が一の時の事前準備としてペットと同伴できる避難場所を探しておくことが必要です。
各市町村の災害情報マニュアルがあれば、かならず一度はチェックをしてください。
私の住む市のばあいには、居住空間への入室は原則禁止となっていますが、屋外運動場や空き教室を利用しペットの受け入れを決定するとあります。
最近では防災の日にペットも参加する防災訓練を行っているところもあるので、もしもに備えてシミュレーションしておくのもおすすめです。
基本的な躾ができていても、避難所に老犬を連れていけない
我が家の場合、ペットシーツ、犬用おむつ、水、ドッグフード、おしり拭きなどは、2~3週間困らないように必ず在庫を置いておきます。
全員がクレートやキャリーバッグ、ハウスを嫌がりません。
吠えはしますが、大勢の犬や人がいるところでは大人しく待つことができます。
でも、もしも今、大きな災害にあい同行・同伴避難ができるかといえば、たぶん9歳と14歳の2匹は可能でも、17歳と18歳の2匹は難しいはずです。
老犬が避難所での生活が難しい3つの理由
老犬と暮らしていく中で、災害時に避難所に犬を連れて行くのを躊躇する理由は4つあります。
狂犬病や混合ワクチン接種をしていない
老犬になり体力の衰えや体調の問題もあり、我が家の犬達は16歳になると予防接種を避けています。
これでは集団で過ごす中には連れていけません。
排泄の時間や夜鳴きの心配
老犬になると排せつの間隔は短くなります。
オムツを嫌がらない犬や、トイレシートでの排泄ができるワンちゃんなら、そんなに心配はいらないでしょう。
でも、外でしかできない犬の場合には、数時間おきにトイレに連れていかないといけません。
また、老犬になって夜鳴きや痴ほうの症状がみられるワンちゃんでは、やはり集団生活の場に連れて行くのは難しいでしょう。
急激な体力の低下
そして最後に心配なのが、急激な体力の低下です。
若い健康な犬でも環境が大きく変われば、食欲がなくなったり、元気がなくなったりします。
人や他のペットの出入りが多い避難所は、老犬にとっては厳しい環境のはずです。
もしも老犬と暮らす私が災害にあったらどうする?
もしも、災害にあったら?
- 犬と一緒に過ごせる同伴可能な避難所に行く
- 犬は別室になるが、とにかく同行できる避難所に行く
- 車が無事な車中泊をする
多頭飼い・老犬と暮らす我が家のような場合、選択できるのは車中泊だけです。
でも、もしも家や車庫が倒壊し、頼みの綱の車が使えなくなってしまったら・・・・
ワクチンを接種していなくても保護してくれる場所か、同行避難が可能な場所を探すしかありません。
被災地で犬と暮らした方の声が書かれているこちらの本が、かなり参考になりますので、ぜひ一度読んでみてください。
まとめ
災害が起きれば、救援物資や住む場所など人を助けることが最優先になり、ペットはその後になります。
冷たいようですが、私にとっては”かけがいのない家族”でも、他の人から見れば”ただの犬”です。
パニックになった犬が落ち着かない、吠えるといった周囲に迷惑をかける行動をとった場合でも、「怖かったから仕方がないよね」と許してくれる人ばかりではありません。
ペットフードの救援が届いたとしても、いつも食べているドッグフードが手に入らないことのほうが多いいでしょう。
できたら、どんな年齢の犬も、どんな体調の犬も一緒に受け入れてくれてほしいというのが、飼い主としての希望でもあります。
でも、現実はそうはいきません。
老犬と暮らす私にとっては、やはり現実問題として厳しいものがあるのは間違いありません。